2011年5月アーカイブ

クルマを運転されるドライバーの皆さんに(助手席に同乗される方にも)質問です。

Q:目的地に少しでも早く到着するために、大通りではなく、抜け道を使ったことがありますか?
A:僕は「YES」です。正直、抜け道を使って早く到着すると、ちょっと得した気分になっていました。

ゴールデンウィークの最後の日曜日、5月8日に大田区山王という住宅街にある闇坂(くらやみさか)で「ゆっくり走ろう~ソフトQカー走行~」という交通安全イベントが実施されました。

softcar.jpg

このイベントを主催した知人からの要請で、事務局をやっているゼロクラッシュ(交通事故ゼロを目指し行動するジャーナリストの会)の皆さんと取材に行ってきました。
いま、この大田区山王という住宅街で、「闇坂、ゆっくり走ろう」という住民運動が盛り上がっています。
(http://yukkurihashirou.net/default.aspx)闇坂は、"環七"と"池上通り"という2本の幹線道路につながる一方通行の細道です。(正確には途中までは両側通行です。)制限速度は20㌔なのですが、池上通りから環七に抜ける「通過交通」が多く、タクシーなんかもバンバン走っています。

kurayamizaka.jpg

多くのクルマが30㌔を超えるスピードで、この通りを走り抜けて行きます。
歩行者の立場でこの道を歩くと、かなり「危険」「怖い」と感じます。
実際、大事故ではないまでも、かなりの接触事故も起こっているようです。
そこで、地域住民の皆さんが、制限速度を守ってもらうための運動をスタートさせたわけです。

闇坂の問題は、これまでも僕らゼロクラッシュのメンバーがシンポジウム等で指摘している「幹線道路」と「生活道路」の区分に起因するものです。
本来、そこに暮らす人、そこで商売をする人などが使う「生活道路」は、その地域の住民が使うものであって、幹線道路間の抜け道として使うものではありません。
また住宅街や商業地区では、歩行者、自転車の安全を守るという意味で"ゆっくり走る"マナーが求められるのです。
当日は、「闇坂、ゆっくり走ろう」事務局の方にお話をうかがいながら、ソフトQカーを使ったイベントを取材した次第です。
(なんか、「うわさの東京マガジン」の山口良一になった気分でした(^^ゞ)
実際、僕自身クルマで走ってみて、「20㌔」「30㌔」というスピード感は、ドライバーとして車内で感じるのと、歩行者として感じるのでは、かなり差があるということです。
つまり、多くのドライバーは悪気なく、「30㌔」オーバーで闇坂を通り抜けている可能性があるということです。
偉そうにかく言う僕自身、冒頭に告白した通り、ゼロクラッシュメンバーに出会う前は、「無知」「無意識」のうちに抜け道を走っていましたから。日本の都市交通では、そもそも「生活道路」に対する区分が曖昧です。
今回の闇坂もそうですが、一概に「抜け道」と言えない、「そこを通らざるを得ない」というケースも多々見受けられます。またドライバーも「ここは生活道路だな」「ゆっくり走らなきゃ」と気付いていないから、マナー意識も生まれません。
この「闇坂、ゆっくり走ろう」をケーススタディとしながら、この解決の道筋を探って行こうというのが、ゼロクラッシュのメンバーの意気込みです。

ゼロクラッシュの清水和夫さんによれば、「EU諸国では『ゾーン規制』という考え方が主流で、市街地の生活道路や繁華街などでは『ゾーン30』『ゾーン20』とエリア全体で"ゆっくり走れ"という規制がかかる。日本にもそういうゾーン規制の考え方が導入されるべきだ」ということです。
調べてみると、実は、日本でも国土交通省と警察庁が平成15年から実験的に"ゾーン"の考え方を取り入れようとしていることがわかりました。「あんしん歩行エリア」という事業です。
皆さんご存じでしたか?少なくとも僕は聞いたことがありませんでした。
その基本理念は、住居、商業地区の生活道路における歩行者や自転車利用者の安全の確保を図るため、
公安委員会と道路管理者が地域住民と協働して、共同現地診断、交通規制、道路構造の改良等の様々な施策を推進するというものです。
現在、全国に500を超える「あんしん歩行エリア」があります。
これって、凄くいい取り組みじゃないですか!?
問題は、この「あんしん歩行エリア」のことを多くのドライバーが「知らない」「気付いていない」というころです!
この制度をもっと有効に活用して、多くのドライバーに気付きを与えられたら...と、いま作戦を考え中です。

【~交通事故ゼロを目指すゼロクラッシュジャパンからのお知らせです~】
5月18日(水)「人とクルマのテクノロジー展2011」においてゼロクラッシュメンバーのトークショーが開催されます。
入場無料ですのでぜひご参加ください。
なおトーク終了後にゼロクラッシュジャパンメンバーと巡る
「人とクルマのテクノロジー展2011」ツアー(先着20名)を開催いたします。
詳細はゼロクラッシュジャパン事務局zerocrash@technomedia.jpまでお問い合わせください。
みなさまのご応募、お待ち申し上げております。

RSS

  • RSS 1.0
  • RSS 2.0

プロフィール

名前:山田 まさる
株式会社インテグレート取締役COO
早稲田大学第一文学部卒。
PRプロフェッショナル。
2007年、藤田康人とともにインテグレートを設立、取締役COOに就任。05年に「ファイバー・デトックス」キャンペーンで日本PRアワードグランプリキャンペーン部門賞を受賞。08年に「魚鱗癬」啓発活動で同・日常広報部門最優秀賞受賞。

メッセージを送る

山田まさるをフォローする

書籍紹介

「脱広告・超PR」
広告を信じなくなった消費者を
動かす「連鎖型IMC」
「脱広告・超PR」
¥1680
月刊itg