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■2009年 11月20日

第1回 「WEBプロモーション3.0」とは?

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株式会社3i
ストラテジック・プランニング局 局長 シニアプランナー
高見俊介

これまでのWEBプロモーションの変遷

WEBプロモーションの領域では、インターネットの普及やテクノロジーの進化を背景に、これまで様々なプロモーション手法が次々と誕生しました。日進月歩のインターネットの世界ではありますが、ここまでの進化の過程をフェーズ毎に整理するとともに、今後の潮流について、考えてみたいと思います。ここでは、WEBプロモーションの変遷を3つのフェーズで捉え、解説していきます。
(図1)

まずは、WEBプロモーション1.0の時代。基本的には、「トラディショナルメディアがオンライン化した時代」、と言えます。
とくに、雑誌や新聞といった紙メディアでの広告が認知獲得を図ったバナー広告や販促を目的としたリスティング広告、アフィリエイト広告など、オンライン上での広告にシフトしていった時期と言えます。
WEB PRの手法も同様に、広報活動としてのニュースリリース配信を、一部オンライン上でも配信するという比較的シンプルな形でネット化が起こりました。

そして現在の主流となっている、WEBプロモーション2.0の時代に入ると、ネット広告分野では行動ターゲティング、WEBサイトではLPO(ランディングページ最適化)、WEB PR領域ではCGM(消費者発信型メディア)が普及し、とくにオンライン上の口コミをプロモーションに取り入れるという発想が拡がっていきました。
WEB プロモーション2.0の時代は、「WEBソリューションのテクノロジーの進化」により支えられてきたといえます。行動ターゲティングやLPOは、それぞれの実施を可能とする良質なASP(業務用のアプリケーションソフトを、インターネットを利用して顧客にレンタルするサービス)ツールが登場し、プロモーションの効率化を図る企業が増えていきました。

また、CGMは、Blogの無料ツール化やソーシャルネットワークサイトの登場などを背景に、個人ネットユーザーが、ある種の「マイメディア」を持ち、情報の発信主体となることを可能にしました。ただし、個々のCGMはPV(ページビュー)の少ないマイクロメディアであるため、タレントブログなど、PVの高いブログを広告メディアとして活用するか、企業発のニュースリリースを、ブロガーに一斉配信して書き込みを行ってもらうサービスがWEB PRの手法として活用され始めました。

「WEBプロモーション3.0」とは

WEBプロモーション3.0について説明する前に、ここであらためて、Internetがもたらした消費者コミュニケーションにおける本質的変化について見ておきたいと思います。(図2)

Internetによる最大の変化は、「情報のデジタル化」です。それに伴い、「コピペ習慣」「アーカイブ性」「オンライン口コミ」「検索技術」といった消費者のライフスタイルにおける変化が引き起こされました。アナログ時代、リアルの世界やマスメディアでは見られなかった現象です。さらに、Internetの普及に比例するように、情報・コンテンツが激増した結果、この10年で消費者が受け取る情報量が400倍とも500倍とも言われるほどの、「情報大爆発時代」が到来しました

情報大爆発時代のいま、ユーザーは「見たいものしか見ない」のです。そして、広告はユーザーが意識的、無意識的にかけているフィルタリングによってはじかれてしまう可能性が高いため、中立的・客観的な情報としてのPRコンテンツのほうが、ユーザーが情報を受け入れてくれやすいと言えます。つまり、ユーザーが見たくなるコンテンツを開発するという発想が重要となります。
ユーザーの心に届くようなコンテンツが開発できれば、ネットの世界では、検索技術によって必ず誰かが探し出しますし、いったんユーザーの心に届けば、オンライン上で口コミがまたたく間に拡がっていく、このような特徴を押さえておくことが、ネット上でプロモーションを実行していく上で肝要です。

今回、3iによって提唱されたWEBプロモーション3.0では、インテグレートがこれまで培ってきた「情報クリエイティブ」というマーケティングメソドロジーによって作りこまれたPRコンテンツをベースに、ネット上のメディアの編集枠に入り込んでいくという発想が基本になります。

情報クリエイティブされたコンテンツは、PRによって、メディアの編集記事やニュースとして扱われたり、ブログなどのCGMに書き込まれたり、という形で露出されていきます。(コンテンツネットワークという考え方)さらには、コンテンツに触れたユーザーが、検索行動を起こします。その検索結果の受け皿として、ブランドのスペック情報をベースとしたブランドサイトではなく、ユーザーの関心事をベースとしたコンテンツが中心のサテライトサイト(非ブランドサイトや第3者サイト)を設置することにより、コンテンツの社会性や市場性などの価値を高め、価値ある情報であることを認めさせるのです。SPO(サテライトページ最適化)とも言えるこの考え方は、企業サイトへの橋渡しの役割も果たしています。

情報クリエイティブを起点に、PRによるコンテンツの露出・検索対策(SEO)・サテライトページ最適化(SPO)・企業サイトという流れをPDCAサイクルに乗せてシームレスにマネジメントしていくことが、「e-IMC」というネットプロモーションにおける統合型マ-ケティングの実践につながっていきます。

CONCLUSION

これまでのWEBプロモーションでは、スペース(広告枠)とボリューム(出稿量)をベースとして、それらをいかに最適化してROIを最大化するかという議論が中心でした。
しかしながら、そもそも情報過多の時代においては、ユーザーが見たい・知りたい情報・コンテンツを情報クリエイティブによって開発することが、WEBプロモーションを手掛けていく上での出発点となります。つまり、コンテンツファーストという考え方です。
今後は、ネット上でのプロモーションも、コミュニケーションの質を意識した発想を持って取り組んでいくことがさらに重要になっていくと思います。

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